映画で深める英語表現
「英語だとそう言うのか!」をコツコツ学ぶ軌跡
2010年代映画

The Intern(2015)

Anne Hathaway・Robert De Niroのダブル主演。エネルギッシュで日々課題を抱えながら猪突猛進するHathaway演じるスタートアップ経営者のJulesと、De Niro演じるBenの落ち着きがとても心地いい調和を生み出しています。

このページで取り上げるセリフは、全てThe Internから引用しています。

A roll-up-one’s-sleeves attitude(やる気のある態度)

Benがインターンに応募するきっかけとなったチラシを街中で見つけますが、それに書いてあった応募者の要件の一つです。

Applicants must be over 65 years of age, have organizational skills, and a roll-up-your-sleeves attitude.
(応募者は65歳より上の年齢で、組織でうまく働くことができ、そしてやる気のある態度がなければならない)

辞書では、roll-up-your-sleeves :「(シャツの)袖をまくり上げる、腕まくりする。仕事・喧嘩の準備」と書かれています。このような人員募集のビジネス的文脈だと「やる気のある」で良いんでしょうが、時と場合によっては喧嘩に臨むときに遠回しに表現するんでしょうか(笑)

例文)It’s time to roll-up-your-sleeves to pass through the exam. (試験に受かるためにそろそろ本気を出せ)

take some things off one’s plate(の負担を減らす)

Julesが運営するファッションEC「ABOUT THE FIT」の幹部であるCameronが、Julesに対して提案した内容です。実は、Benが採用されたシニア・インターン制度を提案したのもCameron。

Our investors think that a seasoned CEO could take some things off your plate.
(我々の投資家が、ベテランのCEOが君の負担を減らせるんじゃないかと考えているんだ)

辞書でそのままのイディオムは見つかりませんでしたが、文字通りお皿から幾分かをオフする、食べなければいけない何かをシェアする、みたいなイメージでしょうか。この表現でのthingは仕事とかタスクに例えられることが多い印象です。

例文)More additional tasks would be too much on his plate. (追加のタスクは、彼にはちょっと多すぎかもね)

brown-nose(おべっかを使う)

I’m not trying to brown-nose you.
(私はご機嫌取りをしようとしてるんじゃないんだ)

こちらは慣用表現ですね。なぜ茶色なのか・・・「お尻にキスをする」と言う意味らしく、すると茶色いものが鼻についちゃうと言うことらしいです。きたないっ!笑 権力のある人に、周りの人が不愉快になる感じでご機嫌とりをする、と言うニュアンスなんですかね。
意味をよくよく調べてみると汚い感じですが、紳士のBenがJulesに言っていたことから、あくまで慣用化しているって感じでしょうか。。

can’t put a genie in the bottle (もう取り返しがつかない)

They say you can’t put a genie back in the bottle.
(もう取り返しがつかないって言われてるの)

ジーニーと聞いてすぐイメージに上がるのが、ディズニーのアラジンに出てくるあの青い魔人ではないでしょうか?辞書的には、アラビアの説話で出てくる精霊、特にランプや瓶に閉じ込められていて呼び出したものの願い事を叶えると言う精霊のことを言うようです。文字通り、一度呼び出してしまったジーニーは、願いを叶えない限りボトルには戻れない。後戻りができない。と言うことですね。
こう言ったここのピンチな感じの場面ではもちろん、もう時代を後戻りすることはできないと言う抽象的なタイトルでも使われるみたいです。
例:Can the Nuclear Genie Be Put Back In the Bottle? Must It? 論考のタイトルにもなり得るようなフレーズなんですね。

count on you (あなたを頼りにする)

大事な決断をする日の朝早く、Benの家に訪れたJules。Benの言葉を聞いてこう言います。

It’s moment like this when you need someone you know you can count on. 
(こういう時、頼りにできる友人が必要なの)

ちょっと口語的な表現なのですが、It’s moment like this (こう言う瞬間だ)が後のwhen 以降にかかっていると大枠考えると、こんなニュアンスかと。can count on(頼りにする)ことができる人を目の前にした時の言葉です。
こちらの曲ーBruno MarsのCount on meは有名ですよね。

まとめ

舞台がブルックリンということもあり、ニューヨークとは一味違う落ち着いた街並みも見どころの一つです。Anne Hathawayは結構早口ですが、Benは紳士然としてゆっくり話すので世代間の違いも聴きどころです。